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淫隷学園異聞録 その6

大変ながらくお待たせ致しました。
画像作成に手間取り、遅くなりました……が!
いよいよ「ライブファルコンは二度泣く」最終章を、一気に掲載!
Enne様の汗と涙と変な汁と魂の結晶をとくと御覧じろ!

午前中を、保健室で過ごす三人

なんと言うことのない会話
TVの内容
学友の噂
イーズにはまだ早いと言われはしたが
やはり憧れてしまう、百合子先生の身の上

それやこれやを三人で話していれば
そのうち、くきゅると現金な勇のお腹が不平の声を鳴らすと

にんまり顔を見合わせた三人は、真理がひそかに確保してきたお弁当を
早めに口にしたりする

昼が過ぎ、教室に戻れば

心配したよと声をかける顔、顔、顔

嬉しいな そう思いながら、淫語Ⅱが今日は、イーズの担当でなく

「イーズ先生は、急な御用でお出かけです、今日は私が担当しますね?」

百合子先生がそう言うのを聞くとイーズ先生を信じているもののやはり
先生に迷惑をかけてしまったのでは?

そんな想いもして

いつもほど、淫語の授業に身が入らない自分を発見したりする

淵根先生は、それを察しているようで

授業の終わり、にこり、微笑と軽い頷きををかすかによこしてくれたりする

不安でないのか?
そう、聞きたい気もするが、先ほどの微笑を見れば、淵根先生、いや、百合子先生が
イーズ先生に、どれだけ信頼を寄せているのか分かる気がして
やはり、憧れが胸のどこかを熱くする

そうこうしているうち、放課後になり
空が茜に燃え出して

でも、まだイーズ先生が戻った様子が無いのを知ると
勇は立ち去りがたくしていたのだが、香奈と真理とに促されて

紅く染まった校舎の壁を振り返り、振り返りして学園を出ようとしかける

そして、最期にもう一度

校門を出る前に振り返ったとき

校庭のまん真中にすっくと立ったのは

夕日の中でも銀髪を涼しげにひらめかせるあの人に違いない

勇たちが、声をかけようとした瞬間

その人は、にっと笑うとVサインを三人に示して見せて

ばいばいばいと手を振った

淫隷学園異聞33

見合わせた顔と顔と顔

たとえ、校門を出れば明日までそのことを思い出すことは出来ないとしても

きっと心のどこかが暖かいだろうな

勇は笑って外にでた


翌日

珍しく、全校集会があり、イーズ先生から

数日前、本校の匿名の生徒が、見苦しい半端ものを始末するという賞賛される行いをしてのけたこと
皆も知る『あの方』も、それを賞賛しておられること、学園の生徒が勉学に励んでいることを
喜んで居られることなどが告げられた
生徒たちは、誰がその生徒なのだろうなどと、さわさわ小声をあげかけたが
イーズはそれを軽く制すると

皆が、それをせよというのが『あの方』のご本意ではなく
全てをご存知である『あの方』の御心に添った本学の課業を学び
外では外で、中では中でのびのびと、学生生活を行うことこそご本意なのだと生徒たちを諭したりした

そんなわけで、真理や香奈、なんとなく事情を察してしまったクラスメイト
それにもちろん、淵根先生が知る中で
勇はライブエンジェルと、淫隷候補生たる学園の生徒という二足のわらじを
なし崩しで履いてしまい、周囲もそれを受け入れるという、奇妙なことになってしまう

その後も、何人かの淫怪人様と外で戦ったのだが、決着がつくことも、付かない事もあったりした

これで本当にいいんですかと、イーズに聞けば
大爆笑してらしたわよ、などと聞かされるとやはり大きな方なのだ
いやそもそも人でなどありはしないのだが、その御心の大きさに勇はますます憧れを強める

けれど

ひとつだけ、心配事が残る
ライブエンジェルの、いやエンジェルブレスの機能には
淫怪人様が発せられる「気」を感知する力があるようなのだ

イーズ先生にそのことを告げようか

そうしたいと思うのだが

これも余計なことなのかと、思ってしまうと
いつもぽっくり思考の穴ぼこに嵌ってしまい

これだけは勇のどこかを居心地悪いことにし続ける

けれど

いくら、外の自分が『御心』に気づかないほど愚かでも

学園に「さえ」いれば、自分がイーズ先生や、百合子先生に、ライブセイバーを向けることなどありえない

勇は無理にもそう思うことにした

そして…

ある日の深夜、誰にも知られることなく、この学園は魔淫空間に包まれる。
その翌朝、登校してきた生徒たちの様子は平穏そのものであった。
だが――
「おはよ、香奈」
「おはよう、勇。今日は遅刻しなかったわね、えらいえらい」
「あはは……なんたって、今日から新しい先生が来るんでしょ?
 初日から目ぇつけられたくないもんね」
「良い心がけね。さ、行きましょ」

いーん

『あ、れ…?』

いーん

『あれ、なんだろ…?』

いーん

「あ、れ?」
「勇どうかした?」
ほろろん、と香奈の顔がほころびる

いーん

「あ、いや」

いーん

『なんだっけ、これ、って』

いぃーん

「なぁに?どこかおかしいかしら?」

いぃーん

「あ、いや、あ、あの…」

いぃーん

「どうしたの勇、なぁに?」

いぃーん

『こ、これって、どこかで?』

いぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーん

「綺麗、あ、うん、そう、そうだよ、綺麗」
「??なにが?勇、何見てるのかなぁ?」
香奈は両手を腰に当て、すぃっと上体を勇に向かって突き出す

いぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーん

「はわっ、あ、はわわ、いっいっ、いや、いやあの、あのその」
「もう~、さっいきましょ」

「おはようございます、皆さん。
 ご存知の通り、今日から貴女方の指導を受け持つことになりました、淫機人・イーズです。」

淫隷学園異聞34

(え、なんで、先生こんなこというんだろ)

 「ダークサタン様の目指す世界構築のために、一緒に頑張っていきましょう」

(えぇぇぇぇ、『お名前』はみだりに…)

「「「よろしくお願いします、イーズ様」」」

(それ、に、わたしも、みんなも、『イーズ様』って)

(…あれ、なんだろ、なんだか違う)

(『イーズ様』はもちろん『イーズ様』だけど 学園では『イーズ様』は『イーズ先生』で)

いぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーん

「はい、よろしくお願いします。
 さて、では授業を始めるにあたって、皆さんのダーククロス構成員としての習熟度を知っておかなければい けませんね。」
(え、そんな今更)
(毎週淫語のⅡだって、受けて…)

淫隷学園異聞35

「では……赤羽 勇さん。代表して、ダーククロス構成員の心得を大きな声で宣言してみてください」

(そっ、それは別に構わないけど、なんだか)

「かしこまりました、イーズ様」

「イーッ!ハイル・ダーククロス!ハイル・ダークサタン!
 私たちダーククロス構成員は、未来の淫怪人候補として日夜勉強に励み、
 ダークサタン様の理想を実現するため、性なる世界を造るために身も心も捧げる事を誓います!!」

淫隷学園異聞36

(わたし、何でこんなこと言ってるの?)
(当たり前のことなのに)
(それに『お名前』まで、口にしちゃった)

「いいわよ。さあ、繰り返して……」
「イーッ!ハイル・ダーククロス!ハイル・ダークサタン!私たちダーククロス構成員は……」

(違う違うよぉ、こんなの変だよ)

「いいわよ。さあ、もっと繰り返して……」
「イーッ!ハイル・ダーククロス!ハイル・ダークサタン!私たちダーククロス構成員は……」

いぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんイサいミぃーんいぃーんいぃーん

(あ、頭いたい、だれ、誰、誰か、なんか言ってるの?)

いぃーんイサいミぃーんボクだヨいぃーんけに行くかラぃーんいぃーんいぃーん

いぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーんいぃーん

突然、耳鳴りのような不快な音の中からジョウの言葉が意味を成すと

(イサミー!ボクだヨ、聞こえルー?すぐ助けに行くかラ、もうちょっト待っててネー!)

今まで、耳の奥で唸っていたのが、自分への呼びかけだったと勇は気がつく

(勇さん、聞こえますか!この魔淫空間を破るには、中からの攻撃が必要なんです!
 もし近くに淫怪人がいるなら……)

(ジョウ……恵……?)

(淫怪人?せ、先生、イーズ先生なら、ここにいらっしゃるけど…)

「どうしました?途中でやめてはいけませんよ、勇さん」

淫隷学園異聞37

『イーズ』は勇を抱きすくめ、その手で、指で、勇の奥からそろぞろ、ぞろりと
昏い何かを汲み引き上げる

「い、イーズ先生?」

「先生?赤羽さん、私は何ですか?」動きをやめずに囁くイーズ

「あ、『イーズ』、さ、ま?」

(で、でも、それは、そうだけど)

「どうしました、淫怪人の、淫機人の手が触れるのが嫌ですか?」

(淫怪人、淫機人、淫き、じん?)

さらに、無遠慮な手が勇の密やかな場所に伸びようとする

(イサミー?)
(勇さん?)

(あ、ち、違う、先生じゃ…)

淫隷学園異聞38

「先生じゃない、お前なんか、イーズ『先生』じゃないっ!!」


そして、そして………



さわさわと、頬に吹く風が心地よい

何故か久しぶりに爽やかに目覚めた気がする

淫隷学園異聞39

「おはよー、真理~」
「おはよ、ユウ、ん?あれ、わたし寝坊しちゃったかな?」
「おはよぅ、真理、あら?勇?
 どうしたの、昨日眠れなくって、そのまま来ちゃったの?」
「違うよ~、なんだか、昨日、ぐっすり眠れたの、うん、予習も出来たし」
「えっ、ユウ、何か悪いもの食べた?」
「どうかしたの、勇、ん~熱はないわね」
香奈は勇の額にあてた手を、自分の額にあてて確認する

「やだな、もぅ、今日は、気分がいいんだから、それにほら風だって」

さらさら、と風が香奈のやわらな髪を揺らせ
さわわ、そより、真理のスカートを翻らせる

「本当ね、ところで、勇、予習って、何の予習をしてきたの?」

淫隷学園異聞40

「もちろん、淫語だよ~、昨日は、寝る前にちゃんと出来たもの」
「あ、英語ね?」
「違うよ、香奈、淫語」
「インゴー?」
真理も怪訝な顔をするが
「あぁ、わかった、隠語、スラングね?でも、興味を持つのはいいけれど
 あまり、役には立たないかも、それとも、英語の小説でも、読みたくなったの?」
そう答えたのはさすが博識な香奈といったところだろうか

「も~、なにいってんのさ、『イーズ先生』の淫語Ⅱでしょ?」
「『イーズ先生』?誰それ?」
「新しくこられる方かしら?真理さん聞いている?」
「ううん、でも、どうしてユウそんなこと知ってるの}
「なに言ってんの、『イーズ先生』は理事筆頭で、それで、淫語を担当してて、それで、それで、それで…」

淫隷学園異聞41

「それで?」
「それで?」

「……それ、で…、わ、たし、き、昨日、先生を…」
「先生を?」
「先生を??」

「……た、倒しちゃった…」

淫隷学園異聞42

ぐるん

たった今世界が暗転した気がする

すぽり

足の感覚が消えうせた気がする

『*******』
『************』

真理と香奈とが何か話しかけてきているが

何も聞こえてこない

たった今、いま、いまわかった

イーズ先生はいない

気さくで、ころころ笑っていて、ちょっぴりエッチで、ちょっとだけ怖くって

そして、自分を、『あの方』に連なる道に導いてくださっていたイーズ先生はもういない

昨日自分が倒した

爆散する炎になって、最期は、崩れちった身体が、灰色のノイズになって消えうせた

そう、だから、もう、淫語の授業もない、導く優しい手は消えうせた

これ以上、自分を洗脳してくださる方はいない

自分にできることは…

淫隷人もどきの、この心のままで

仲間になる筈だった淫隷人や、淫怪人様達を倒すことしか、他に残らなくなった

…同類殺し

もう、もう決して、世界は自分に優しくしてくれない

目の奥が熱い

でも…

『泣かない、泣く事なんて、許されないんだ、そう、私を許してくださる方を…』

自分は、昨日打ち倒したのだから


ぞろぞろぞろと、感覚のない脚の先から
たまらない悪寒が這い登ってくる

けれど、もう泣かない

それが、私のしたことなのだから

どうやってイーズのような強大な存在を
たかが、人間の自分、淫隷人ですらない自分が切り裂けたのだろう

そうだ…恵ちゃんが…言っていたっけ

エンジェルブレスが装着者の感情を増幅して強力な力を生み出すのだと

…お話していればよかった

そうすれば
イーズ先生も、ううん、イーズ様でも、うん、先生じゃなくたって、本当は良かったのに

うん

イーズ様だって

あんな簡単に…



「うわああぁっ!!超獣天装っ!!」

スーツを身につけた途端
身体を煮えあがらせた羞恥心

その羞恥の心が勇を激しく煽る

脇構えの姿勢

沈めた体

うつむき加減で左腰に軽く握った拳をあてて

淫隷学園異聞43

気合一番

ぐいと握った右手を左拳にあてて引き抜けば

淫隷学園異聞44

真紅の刃が流れて消える

すぐそばにいたイーズの右腰下から豊かな優しい左の胸まで
イーズの体表を投げれていたブランクノイズに
セイバーの光の帯がそこだけ張り付いたようにぎらりと光ると

淫隷学園異聞45

ごぼん

世界が外から内側へ

音を立ててへこんだ、つぶれた、捻じ曲がった

くたり

一瞬の間をおいて倒れ伏すイーズ

無論それで終わりではない

終わりではないが

淫空間に解けていた生徒たちの制服が転瞬、持ち主たちへと戻るのが契機だったように

呆然から、悲鳴の飛びかう修羅場へと、平和だった教室が暗転する

突入してきたジョウと恵

「みんなをっ!」
他の生徒たちを任せ、勇はイーズに向かい剣を構える

なんだろう

目の前が真赤だ

何かおかしい

おかしいが

「そ、そんな……私の魔淫空間の中で、正気を取り戻すなんて……!?」
「私を……いや、私たちの心を甘く見すぎなのよ!それに…それに、あんな格好させてーーーッ!!」

芝居がかったせりふの応酬

自分が、そう、どちらの自分か分からない自分が

ただただ、怒りを爆発させている

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

淫隷学園異聞46

突き出した両拳

かちんと揃えて大きく左に一振りすると

そのまま身体を左にひねる

淫隷学園異聞47

そして一瞬

淫隷学園異聞48

淫隷学園異聞49

裂帛の気迫とともに右手を左から右前へ水平に一閃

淫隷学園異聞50

淫隷学園異聞51

返す刀で中天から真下へと振り抜けば

淫隷学園異聞52

「ファルコンスラッシュ、十文字斬り!!」
「きゃあああああっ!!!ダークサタン様ぁぁぁぁっ!!!」

淫隷学園異聞53

淫隷学園異聞54

こうして、ライブエンジェルは学園を巻き込んだ魔淫空間を打ち破った。
勇は、友人達を巻き込んでしまった事実を噛み締め、改めて打倒ダーククロスを誓うのだった――。

淫隷学園異聞55

淫隷学園異聞56

呆然としていた香奈や真理

いつの間にか姿を消していて

皆その存在すら忘れてしまった淵根先生

先生がいなくなったのは、百合子先生が、もう人でなく
イーズ様の淫隷人に成れていたからなのだろうか

そう

イーズ様

イーズ様を消し飛ばしたその瞬間

イーズ様が消えるノイズになって崩れながら、最後に自分にあの顔で

優しいいつものあの顔でこちらを向いたとき

自分は『学園の』自分になった

とりあえずその場の収集を恵たちに任せると

淫気が消えうせたせいなのか、その日の記憶を根こそぎ失ったというクラスメイトたちを生徒たちを
残る教師たちを促して、ともかく家に帰らせた

かろうじてそれだけ終えたあと

気遣う恵やジョウたちと別れ

勇は一人で自室に帰り

真赤に汚れた自分の手を

じっと広げて見つめていたが

やがて、自分でも分からないのだけれど

『予習をしなくちゃ』

そう思いついたのだった

いくら、予習をしたところで

それがもう報われないものと分かっていながら
一人、どこか頭に杭を突き立てられたように
それ以外考えられずに

そして、そのうち
疲れ果て

やっと眠って…

そして迎えたのが

奇妙に晴れ晴れとした今朝だった

『*******』
『************』

『*******』
『************』

聞こえない

二人が何かを言っているが、頭の中に届いてこない

だのに、手が足が、そのまま機械のように動くだけ

制服が重い、この場所にふさわしくないこの制服が重い

脱ぎ捨てたい、この場で脱ぎ捨てて、身に着けるべきあの姿に、でも、もうそれを身にまとう資格は…

鉛のような心でそんなことをごろぐるぐると反芻していると

淫隷学園異聞57

がしっ

右手が

かっちり

左の手が

後ろから真理と香奈とに掴まれて

あっと振り向いて見上げたその先

淫隷学園異聞58

邪悪そのものという顔でにまりと笑った親友二人

そして、二人はついっと後ろに跳び下がり

はっと気づけば

淫隷学園異聞59

勇の周囲は級友たちに、生徒たちにぐるりっと取り囲まれて

視線を香奈と真理へとあわてて戻せば

二人は自分の制服の右肩をわしりと掴み

淫隷学園異聞60

途端

淫隷学園異聞61

二人の、周りの生徒の制服がどうしたものか、マントのような布切れに姿を変えて
その下

下に覗くのは

淫隷学園異聞62

ばさっ

邪悪なほどの笑顔たちがいっせいに掴んだ制服を中天へと抜き上げれば

そこには

淫隷学園異聞63

制服が

淫隷学園異聞64

そう、この場にふさわしい、もう自分が着る資格をなくした制服が

そして

「勇さ~~ん、いつまで、そんなもの着てますか~~」

そ、んな

「ほらほら~~」

淫隷学園異聞65

細くて、優しいあの指が

「せ~のっ」

淫隷学園異聞66

勇の右肩をかしりと掴んで

ばさっ

淫隷学園異聞67

「できあがりぃ」

解き放たれた

重い鎖が解き放たれた

セーラーカラーに、紅いタイ、健やかな身体を守ってくれる純白のIバックショーツ

軽やかな、自分の、自分の制服に違いない

そしていま、自分を解き放ってくださって、傍らに立つ百合子先生から、信頼のまなざしで見つめられているその人は

淫隷学園異聞68

「せ、せんせ、い、イーズ、先生?」
「そうよ~、忘れちゃったぁ~」

「で、でもでもでもった、たしかに、確かにわたしっ」
「あ~~、思いっきりやってくれちゃって、ふふん、勇さんやるじゃない~
もっとも、わたしがさせちゃったんだけどさ~~」
「は、ぃ?」

「あっはっは、ここがね~、恵ちゃんだっけ?あのこに見つかると、楽しくなくなるでしょ~
だっから~みんなをちょっとだけいじらせてもらったのぉ、準備が出来たら
そう、勇さんも含めて、一芝居、うん、みんな自覚はなかったから、動いてもらったってことかしらね~~」

「じゃ、じゃ、じゃ」
「そうよ~~、どの程度、淫気を漏らしてあげれば、気づくのか、これできっちり分かったし~~
 むふふん、もう二度と、そんな淫気は漏れないから、ちっとも潰れていないって
 これで思わないよね~?」
「せ、せんせぃ?」
「ごめんね~、でもさ、勇さんを悩ませたくなかったし~~
先に教えられないでしょ?
こ、れ、で、安心よ~」

「て、てごた、えが…」
「あ~~、これね~~」
イーズが白いレースをずらしてみれば、真紅の、真紅の帯がまだ
「!」
「大丈夫よ~、だいぶ持ってかれたけど、それまで溜め込んでたからね~
うん、いい太刀筋って、素人のわたしが言うのもなんだけど~あはっ」
「じゃじゃ、やっぱり、わたし先生に、刃をっ!」
「ばっかね~~、そうするように、ちょっと調整してあげたのよ~、だから気にしないの」
わしわしわしと、あの、手が指が、わしわしわしと勇の髪をいじる
「自分で、してるような気がしなかったんじゃなくて~?」
「あ!」
「ね、だから、お人形さんは駄目なの~~」
「は?」
「あは、いいのよ、そのうち分かるって、ん、勇さん、どうしたの、怒って…」

淫隷学園異聞69

その先を言わせる気などなかった

力の限り

抱いて

抱いて

抱いて

抱きしめて

淫隷学園異聞70

「先生、せんせ、せんんせ~」

泣いて

泣いて

泣いていいのだ

ここに、自分が抱いたこの腕の中に

いる、この人がいる

自分に涙を、許す方

人でなくとも、いや、もう、離さない

「イーズ先生、先生、先生、せんせい、大好きっ」

熱い、涙が熱い、熱い熱い、熱くて、心が温かい

「あ、あははっ、赤羽さん?」

「先生~、大好き~~~」

「ちょ、ちょちょっと、い、勇さん?」

余裕綽々のはずのイーズの声に切迫したものが混じる

「せんせぃ?」
「先生?」

淫隷学園異聞71

イーズを抱きしめる勇からは見えないが
イーズの眼には、昨日の小癪な勇の技どころではない、巨大なオーラの柱が二本見える

「ちょ、勇さんお願い放して」
「放しません、放しません、先生、イーズ先生~~大好き~~~」

「駄目、駄目だって、昨日持ってかれたから、今日は危ないんだってば~~~」

「くすっ」
「うふふふふふふ」

淫隷学園異聞72

学園は、今日も平和

爽やかに吹く風が、悲鳴と、轟音を、優しく包んで、吹き抜けていった


                                            「赤羽 勇は二度なく」  END

コメント

Enne様わぶき様共にGJです
相乗効果ってこういう事を言うんですね
>これ以上、自分を洗脳してくださる方はいない
この一文が物語っている勇のイーズ様とダーククロスへの忠誠心
非常に良かったです
これを読んでから本編を読むとまた違った趣が……

  • 2009/05/27(水) 04:06:24 |
  • URL |
  • 名無しさん #VWFaYlLU
  • [ 編集 ]

女性ならではの繊細な物語の流れと、悪を感じさせないイーズ様と云うキャラクター。
男の僕では、決して真似の出来ない、Enne様の独特の展開……いつか、こんな風に心に残る物語が作れたらと憧れてしまいました。

  • 2009/05/27(水) 05:40:09 |
  • URL |
  • 神代☆焔 #-
  • [ 編集 ]

連投すいません。
感動の余り、大切なことを忘れていました。
 
わぶき様、
Enne様、
お疲れ様でしたm(__)m

  • 2009/05/27(水) 12:58:35 |
  • URL |
  • 神代☆焔 #-
  • [ 編集 ]

これでもかってばかりの画像の投下。
これはすごい。
本当にわぶきさんとEnneさんのテンションが高い位置で融合したすばらしい作品でした。
お疲れ様でした。
楽しませていただきました。

時間をかけてじっくりと調理した甲斐なのか、それともイーズ先生と生徒達との絆なのか…
非常に深い洗脳がなされているようで…
ちょっとイーズ先生を我が社にスカウトするように社長に相談してみようかな!?

しかし、悲しいお話にならずに済んでよかった!
(この後、殺意漲るお二人さんにやられてしまっていない事を祈る)

わぶき様、Enna様、素晴らしい作品をありがとうございます。

  • 2009/05/27(水) 22:54:22 |
  • URL |
  • アクノス所長 #LkZag.iM
  • [ 編集 ]

イーズ先生って凄いですね!
結局、最後の最後まで勇は、手のひらで踊らされていた?
悲しいお話にならなくてホント良かったです。
感動しました!
わぶき様、Enna様、お疲れ様でした!
そして、ありがとうございました!!

  • 2009/05/27(水) 23:04:14 |
  • URL |
  • たか #-
  • [ 編集 ]

Enne様執筆お疲れ様でした~。
そしてわぶき様画像作成、記事編集お疲れ様でした♪
良い話でしたね~♪
淫隷学園シリーズのきっかけになったあの話を上手く流れに組み込んで、
そこから新たな展開に持って行く…凄い想像力ですw
とにかくこれで勇は心置きなく二足のわらじを履けるようになったんですね~。
将来が楽しみですw

そして最後まで香奈ちゃん・真理ちゃんは怖かったw

  • 2009/05/28(木) 00:22:58 |
  • URL |
  • Mizuha #-
  • [ 編集 ]

>名無しさん
仰る通りですね。
Enneさんとのアイディアのドッジボールは色々と刺激を受けまくりました。
手前味噌ながら、双方ともに良い影響を及ぼしあってこの作品が出来たのではないかなと思います。

>神代☆焔さん
人に訴える(それがエロでもなんでも)物語を作れる方というのは本当に素晴らしい存在ですね。
お互いにそうなれるよう努力したいもんですな。

>舞方さん
ありがとうございます。
正直、画像作ってる時はかなりテンション上がってました(笑)
本当に、この経験は得がたい物だったと思います。

>所長さん
きっと両者でしょうな!
そしてイーズは、とりあえずの生みの親である俺も夢想だにしなかった程の強キャラに育っていました。
アク研への出向は勿論アリかと思いますが、そこは育ての親御さんと要相談って事で!

>たかさん
そう、凄いんですよね、イーズ(笑)
全てが彼女の計画通り(画像略)というか…
傍から構図を眺めると、もう取り返しがつかないほど洗脳されてるのに、良い話で終わる……
これは正に匠の業!

>Mizuhaさん
恐ろしい事に、淫隷学園ルート単体で見た場合、俺が適当に書いた話と何の矛盾もないんですよね……
勇はこれからも淫怪人への道をイーズ先生とレズ二人と共に歩んでいく事でしょう!
なんか百合臭大幅増な気がするけど気にしない!

  • 2009/05/28(木) 00:51:12 |
  • URL |
  • わぶき #-
  • [ 編集 ]

御礼

皆様、長々お付き合い頂きまして、感謝です。
実は、後日、製作の裏話を書かせて頂けることになりましたので、どういうわけで、こんなことに???
という点についてはお分かりいただけると思います。
また、途中の先生の長広舌につきましては、本当に、所長様の一言が効いたこと
また、皆様の反応と応援を見せて頂きつつ、初期の枠組みは微塵も変えてはいませんが
着地のさせ具合が、ハードランディングから、ソフトランディングへ調整できたこと
御礼申し上げます。

そしてもちろんわぶきさんに大感謝です。(月並みですが他に言葉がありません)

そして、蛇足ながら一言、…だから、書けるとか、書けないとかは問題でなく
(まして、ここは匿名のネットの世界の上のことですし)
自分の好きなシチュエーションを(できれば)他の方に(もちろん自分自身にも)見てもらいやすく
「お話」という枠組みに入れて出力したら、皆で楽しく作業ができた。
それだけのことだと思います。 どうか、誤解のありませんように~~では できれば後日のあとがき
のほうもみてやってくださいませ~~。

  • 2009/05/28(木) 02:13:12 |
  • URL |
  • Enne #mQop/nM.
  • [ 編集 ]

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